とのインタビュー Stephen Curry
Golden State Warriors guard
インタビュアー The Young Man and The Three • 2022-11-22

JJ・レディックとトミー・アルターが、ポッドキャスト「The Old Man and The Three」で念願の「大物」ゲスト、ステフィン・カリーとの示唆に富む対談をついに実現させた。前夜、カリーがクレイ・トンプソンの復活を見事にアシストしたウォリアーズの試合を実況したばかりのレディックは、NBAで最も革新的な選手の一人であるこのスーパースターと、その精神性、これまでの道のり、そして彼を特徴づける独自の要素について深く掘り下げた。
ボックススコアを超えて:勝利の文化を育む
インタビューは、レディックが前夜の試合で気づいたこと、すなわちステフィン・カリーが50得点を記録した直後にもかかわらず、意識的にクレイ・トンプソンをプレーに巻き込もうとしたという点から始まった。カリーは、この自己犠牲的なアプローチこそがウォリアーズのアイデンティティの根幹をなすと説明した。「彼の最大の武器は明らかにシュートだ。しかし、たとえ今のシュート成功率がどうであれ、彼がコートに立っているだけで、周りの人々は彼を警戒するほどの脅威なんだ」とカリーは語り、近年の苦戦にもかかわらずクレイが持つ不変の影響力を強調した。
このアプローチは、単にクレイを乗せるためだけではない。「ウォリアーズ・バスケットボール」を解き放つこと、つまりカリーが持つ比類なき引きつけ(グラビティ)とプレーメーキングを最大限に活用し、できる限り簡単なシュートを生み出すことに基づいたシステムのことだ。特に試合序盤に、オフェンスの流れと全員の参加を優先することで、チーム全体のダイナミクスが変化する。これは自身のスタッツを必ずしも向上させるとは限らないが、チーム全体を活性化させる戦略的な司令塔の役割なのである。
Key Learnings:
- 個人のスタッツよりもチームの連携と流れを優先すること。
- 自身の引きつけとプレーメーキングを活かし、チームメイトのためにより簡単なシュートを生み出すこと。
- 個々の選手の自信がチーム全体のダイナミクスにいかに貢献するかを理解すること。
精神力の達人:世間の見方やアンチの声に対処する
レディックは、"First Take"での議論で、レディック自身がクラッチタイムにおいてカリーよりもルカ・ドンチッチを選んだことに端を発し、一部のファンがカリーに「ステフ・ヘイター」というレッテルを貼っていることについて、ユーモラスに問いかけた。しかし、カリーはそれを全く動じることなく受け止めた。彼は、NBAの24時間体制のニュースサイクルを特徴づける、絶え間ない論調の変化や「過激な意見(ホット・テイク)」に対する鋭い認識を培ってきたと説明した。
「何が起こっているかを知っておくのは良いことだと分かったし、自分が何者であるかという点である種の安心感を持つことも重要だと感じた。なぜなら、そういったことについて常に質問されるからね」とカリーは語り、極度の世間の注目にどう対処するかにおいて、彼が成長したことを強調した。彼は、ウォリアーズが「最悪だ」とファンが非難する一方で、第3クォーターでの巻き返しを目の当たりにすることになる「第1クォーターのTwitter」を楽しむことさえ認めた。批判をこのように客観的で、ほとんどエンターテインメントと捉える見方は、彼が地に足をつけていられるだけでなく、独自のモチベーション源を見つけることを可能にしている。
Key Insights:
- 世間の厳しい目や論調の変化に晒されながらも、揺るぎない自己認識を育むこと。
- 外部からの批判や「過激な意見」を個人的な攻撃としてではなく、エンターテインメントとして捉えること。
- 長いシーズンを通して、メディアの騒ぎの娯楽的価値を、気楽なモチベーションの一種として利用すること。
根拠なき自信の芸術:「フロー状態」を作り出す
カリーのプレー、特に代名詞ともいえる「ルックアウェイ・スリー」は、彼がコート上で「フロー状態」を達成する比類なき能力についての議論へと発展した。彼はルックアウェイの起源を語った。それは2013年のデンバーとのプレーオフの試合で、「体外離脱」のような経験が、彼に完璧だと確信してシュートを放ち、そのまま振り返るという行動を取らせたのだという。この「根拠なき自信」は偶然の産物ではない。
カリーは、この熟練の技を、トレーニングにおける「細部への執着」に帰している。フットワーク、バランス、シュートアークなど、あらゆる側面が細心の注意を払って磨き上げられている。「試合で試したシュートで、練習でやったことがないものは一つもない。それはかなり正確なことだ」と彼は述べ、視覚化、スキルトレーニング、そして管理された環境での絶え間ない反復が、いかに彼をコート上での自発的な輝きに備えさせているかを示した。ブランドン・ペインやカール・バーグストロムといったトレーナーに導かれたこの完璧さへの執拗な追求は、彼が14シーズン目を迎えてもなお、常に限界を押し広げ、改善し続けることを可能にしている。
Key Practices:
- スキルワークやトレーニングにおいて、細部への執拗なこだわりを持ち続けること。
- 試合の状況に備え、創造的で難易度の高いシュートを視覚化し、練習すること。
- 長年の成功を収めた後でも、改善を維持するために、常に可能性の境界線を押し広げ続けること。
予期せぬ道:「もしも」と偉大さへの道のり
カリーは、自身の伝説的なキャリアを変え得たであろう、数多くの「もしも」について振り返った。コーチや両親にもっとシュートを打つように勧められた高校時代の遅咲きから、ほとんどスカウトされず、デイビッドソン、ウィンスロップ、VCUが最有力候補だった大学時代まで、彼の道筋は決してあらかじめ定められたものではなかった。彼はデイビッドソン大学に3年生として戻ったが、それはNBAでの将来にとって極めて重要だと認識していたポイントガードのスキルを磨くためであり、彼を止めるためだけに設計された「トライアングル・アンド・ツー」のようなディフェンスにも耐え抜いた。
NBAにおいても、「もしも」は数多く存在する。ニューヨークやミネソタにドラフトされていたら、初期の足首の怪我を乗り越えていなかったら、モンタ・エリスのトレードがなかったら、あるいはマーク・ジャクソンを解雇しスティーブ・カーを招聘するという「激動の」決断がなかったら、など。カリーは、コーチ交代には「猛烈に反対した」と認めたが、ボブ・マイヤーズを信頼した。その信頼が、最終的に前例のない成功へとつながったのだ。彼はさらに、ドラフト当日、当時GMだったスティーブ・カーが率いるフェニックスへの興味深いトレード寸前の話も明かした。こうした決断、信頼、そして少しの偶然が彼の道のりを形作ったのである。
Key Changes:
- 大学時代に、パス優先のガードから、主要な得点とプレーメーキングを担うポイントガードへと進化を遂げたこと。
- コーチ交代やロスターの変更を含む、重要な組織的変化を乗り越えたこと。
- 重要な意思決定者を信頼し、NBAキャリアに内在する予測不能な「運命」を受け入れたこと。
「僕は自分が何者であるか、そしてコート上で何ができるかについて、とても確信を持っている。だから、もうそれは自分にとってエンターテインメントみたいなものだよ。これが僕らの世界であり、僕らがやっていることだからね...」 - ステフィン・カリー


