とのインタビュー Simon Sinek

Author and public speaker

インタビュアー The Diary Of A CEO2022-05-22

Simon Sinek

Stephen Bartlettは先日、世界的に高い評価を受けるSimon Sinekを『The Diary Of A CEO』に迎え、従来のビジネスの常識を超えたインタビューを行った。稀有な知性と多くのベストセラーを世に送り出してきた先見の明のある思想家であるSinekは、人間のモチベーション、リーダーシップ、そして真の個人的・職業的成長に不可欠な、往々にして耳の痛い真実の本質について、物語形式で深く掘り下げた。

「Start With Why」の誕生:自己との対峙

Sinekは、自身の画期的な哲学「Start With Why(なぜから始めよ)」へと至った、極めて個人的な道のりを語ることから始めた。多くの人が「恵まれた人生」と呼ぶであろう生活を送っていたにもかかわらず――素晴らしい顧客に恵まれ、やりがいのある仕事をする成功したビジネスを立ち上げるために仕事を辞めたにもかかわらず――彼は途方に暮れていた。「多くの人が恵まれた人生だと考えるであろう生活を送っていたのに、もう朝起きて仕事に行きたくなかった」と彼は告白した。この深い断絶、そして消耗し心に闇を抱えながらも成功者のふりをすることへの恥ずかしさが、転換点となった。親しい友人が異変に気づき、彼に「包み隠さず話す」よう促し、全てを吐き出すまでは、重荷が取り除かれることはなかった。このカタルシスによって、それまで「嘘をつき、隠し、偽ること」に費やされていたエネルギーが解放され、解決策を見つける方向へと向けられた。その後、人間の意思決定の生物学に根差した彼の発見は、根本的な真実を明らかにした。ほとんどの人は自分が何をするかは知っており、中にはどうするかを知っている人もいるが、「なぜ自分たちがそうするのかを明確に説明できる人はごくわずかである」というものだ。この欠けていた「なぜ」こそが、彼を突き動かし、以来何百万人もの心に響く概念を明確に言語化させたのである。

重要な洞察:

  • 真の目的は、多くの場合、個人的な苦悩や混乱の時期から生まれる。
  • 自分が何をするか、そしてどう違うかを知っているだけでは不十分である。自分の「なぜ」を明確にすることが、情熱を持続させる上で極めて重要だ。
  • 信頼できる個人と個人的な苦悩を共有することは、変化と自己発見のための強力なきっかけとなり得る。

利己的な目標の落とし穴と奉仕の力

会話は、Sinekが「利己的な目標」と呼ぶものを達成した後にしばしば訪れる、憂鬱な結末へと移った。Stephen Bartlettは、UFCファイターのIsrael Adesanyaや、オリンピック選手のMichael Phelps、Andre Agassiといった多くのチャンピオンが、究極の成功を収めた後、うつ病に陥るという痛烈な指摘をした。Sinekは、これらの個人は幼い頃から「非常に利己的な目標」――例えば、Xで最高になること、オリンピックで優勝すること――を設定し、この有限な目標を中心に全ての意思決定を行い、人間関係を形成してきたと詳しく説明した。彼は彼らの公の声明の皮肉を指摘し、「なぜそれをするのかと聞けば、『幼い子供たちを励ますためです』と言うでしょうが、これは全くのでたらめだ…単なる付け足しに過ぎない」と述べた。目標が達成されるか、あるいはもう競争できなくなったとき、彼らには目的も真の人間関係も残されていないのだ。

対照的に、SinekはNFL殿堂入り選手のCurtis Martinの例を挙げた。彼は最高になるためではなく、社会貢献のためのプラットフォームを築くためにフットボールをプレーした。Martinの原動力は無限であり、現役中だけでなく、選手キャリアに何ができるかに焦点を当てていた。Sinekは情熱的に、「私たちの喜び、充実感、愛、そして目的意識は、他者に奉仕する能力から生まれる」と断言した。子供のためにする犠牲であろうと、愛のためにする非合理的な行為であろうと、個人的な達成ではなく、これらの行為こそが深く、永続的な意味を与えるのだ。

主要な学び:

  • 有限で利己的な目標の達成は、より大きな目的に結びついていない場合、深い虚無感につながる可能性がある。
  • 真の喜び、充実感、目的は、他者に奉仕する能力と意欲から得られる。
  • 人生を連続体として捉え、現在の達成が将来の奉仕のための基盤を築くと考えることは、より大きな長期的な幸福感を育む。

耳の痛いフィードバックを通じた自己認識の育成

SinekとBartlettは次に、自己成長における自己認識の極めて重要な役割を探った。Sinekは、パートナーから「聞き下手だ」と非難されたという、示唆に富む逸話を語った。当初は聞き流していた彼だが、リスニングのクラスを受けた後、初対面の人には素晴らしかったが、友人や家族に対しては「ひどい」ものだったことに気づいた。Sinekが指摘したように、この「盲点」は人間によくある傾向を浮き彫りにしている。「私たちはしばしば盲目であり、社会的な動物であり、キャリアや人生といったものを一人で成し遂げることはできないのです。」彼は、自己評価も重要ではあるが、「他者からの評価によって裏付けられなければならない」と強調した。

Sinekは、この重要なフィードバック文化を育むための実践的な方法を紹介し、アーミーレンジャーのピアレビューシステムを例に挙げた。そこでは、昇進は教官の承認、身体能力、そしてピア評価に左右されるという。彼はまた、個人が自分の弱みと強みを提示し、他の人がそのリストに加えるように促される360度評価プロセスについても詳しく説明した。Sinekが強調したのは、たとえ同意できなくても「ありがとう」とだけ返答し、フィードバックを「贈り物」として受け取る能力が鍵だということである。この徹底的な受け入れは、耳の痛い真実を受け入れるための安全な場を作り出す。さらに彼は、「助けを差し伸べることで信頼を築くのではなく、助けを求めることで信頼を築く」と主張した。これは、他者に「犠牲の喜び」を経験させる、弱さをさらけ出す行為なのである。

主要な実践:

  • 盲点を発見するために、特に身近な人々から積極的にフィードバックを求める。
  • 不快であっても感謝の気持ちで応えるなど、フィードバックの徹底的な受容を実践する。
  • 集団的な成長を促すために、ピアレビューや360度評価のための構造化された環境を作り出す。
  • 助けを求めることの脆弱さを受け入れる。それは信頼を築き、他者に奉仕の喜びを経験させるからである。

嘘の陰湿な性質と倫理的退行

会話は、個人的にも仕事上でも、不正直さの微妙ながらも心を蝕む影響についての力強い考察で締めくくられた。Sinekは、彼の助手が、彼の評判を守ろうとして、彼が電話会議を欠席したことについて嘘をついた出来事を語った。彼は彼女に「最も厳しいフィードバック」を伝えなければならず、「嘘をつかずにそうしなければならない…彼が別の会議に出席していたからだとは言えない、それは真実ではないからだ」と説明した。この一見すると小さな行為は、「嘘を容認した」ものであり、不正直さの文化を容易に広める可能性があると彼は説明した。Sinekは「今後48時間、一切嘘をつかないでください」という強烈な問いを投げかけ、「ちょっとした嘘」に頼ることなく、完全に正直に生きることがいかに困難であるかを示した。

彼は「倫理的退行」について警告した。これは、個人や組織が「自身の倫理的枠組みの範囲内であると信じ込みながら、非常に非倫理的な意思決定を行う」という心理学的現象である。これはしばしばトップから始まり、短期的な目標達成へのプレッシャーに駆られて、「みんなやっている」とか「上司が望んでいることだ」といった正当化につながる。拷問の代わりに「強化尋問」、スパイ行為の代わりに「データマイニング」といった婉曲表現の使用は、非倫理的な行為をさらに隠蔽する。Sinekが説明したように、長期的な結果はスキャンダルだけでなく、精神的および肉体的健康を損ない、私的な人間関係にも波及する、信じられないほど不快な職場環境である。Stephenが自身の過去の人間関係の過ちを振り返った際、嫌いなことに「イエス」と言うことで誤った期待を生み出したことが、小さな欺瞞でさえ、個人的および人間関係における重大な不一致へと蓄積されることを強調した。

重要な洞察:

  • リーダーは倫理的なトーンを設定する。一見無害に見える「小さな嘘」でさえ、不正直さの文化を容認しうる。
  • 「倫理的退行」は危険な現象であり、正当化や婉曲表現が、ますます非倫理的な行動を覆い隠す。
  • 真実が残酷である必要はない。正直さと無神経さには違いがあり、それは多くの場合、タイミングと表現方法によって管理される。
  • 善意からであっても、持続的な不正直さは、個人的および人間関係における不一致につながり、ストレスや憤りを引き起こす。

「人生や仕事における深い目的意識と意義は、それが他者のため、そして私の考えでは主に他者のためであり、私たち自身の利益が二の次である場合にのみ生まれる。」 - Simon Sinek